公益社団法人 日本ゲートボール連合

全国高等学校ゲートボール選手権大会

2025.12.17

【第14回全国高等学校ゲートボール選手権大会】大会レポート

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北海道芽室高等学校がリーグ戦から無敗、完全試合で2回目の優勝!

12月14日(日)、福島県会津若松市のあいづドームにて、「第14回全国高等学校ゲートボール選手権大会」が開催されました。
本大会は、同一校に所属する高校生による学校対抗の全国大会。通常は5人制で行われるゲートボールを、3人制の「リレーション-3」で実施しています。

 

福島県、そしてあいづドームでの開催は今回が初。
ゲートボールのほかテニスでも使用されている同会場のコートは、砂がまかれた人工芝で、やや重くブレーキがかかりやすいのが特徴です。ボールも直進しやすく、選手からは「狙ったところに打ちやすい」と好評の声も聞かれました。

 

今大会では、三重県立上野高等学校と三重県立伊賀白鳳高等学校が初出場。
両校はいずれも、昨年の全国ジュニア大会2部クラスを制した「E・フォース クリアンサス」のメンバーを中心とした布陣で、実力は折り紙付き。2連覇を狙う三重高等学校とあわせ、三重県勢の活躍に大きな注目が集まりました。

リーグ戦は前回優勝・三重高等学校と前回準優勝・北海道芽室高等学校が好発進

↑ 初出場ながら、リーグ戦から高精度の打撃力で存在感を示した三重県立上野高等学校

 

 

当日は朝から冷たい雨が降り、会場内も氷点下に近い厳しい寒さとなりました。
それでも、高校生たちは一球一球に集中し、真剣な表情でボールを追い続け、会場には熱戦が次々と生まれました。

 

競技は全4コートを使用し、A・Bの2リーグ(各5校)によるリーグ戦からスタート。総合順位を決定後、1~6位がシード権を獲得し、全校参加のトーナメント戦で入賞校を決定する方式で行われました。
抽選で決定したリーグ分けでは、Aリーグに三重県の3校が集中するという“ハプニング”も。

 

そのAリーグでは、前回優勝の三重高等学校が持ち味である早い攻めを軸に、パーフェクトゲーム1試合を含む4戦全勝。総合2位でシードを獲得しました。
また、初出場の三重県立上野高等学校も、打撃力を武器に3勝1敗と健闘し、総合3位に食い込みました。

 

一方のBリーグでは、第12回大会優勝、前回準優勝の北海道芽室高等学校が圧巻の強さを発揮。こちらもパーフェクトゲーム1試合を含む4戦全勝で総合1位。
第12回大会準優勝の開成学園高等学校(東京都)が3勝1敗で総合4位となりました。

 

この結果、
シード校は
北海道芽室高等学校、三重高等学校、三重県立上野高等学校、開成学園高等学校、
そして総合5位の大阪府立水都国際高等学校、6位の三重県立伊賀白鳳高等学校の計6校となりました。

トーナメント1~2回戦は好試合の連続、涙がこぼれるシーンも

↑ トーナメント1回戦で惜敗も、最後までチームプレーが光った徳島県立城ノ内中等教育学校

 

 

トーナメント1回戦は、シード権を逃した高校同士の対戦からスタートしました。
常連校の作新学院高等学校(栃木)は、2回目出場の徳島県立城ノ内中等教育学校と対戦。作新学院がリードする展開の中、終盤に徳島が猛追。最終盤、最後の一打で第1ゲートを通過すれば同点という場面まで持ち込みましたが、惜しくも通過ならず。作新学院が逃げ切りました。
敗戦が決まった瞬間、思わず涙をこぼす徳島の選手を、仲間や監督が励ます姿が印象的でした。
白樺学園高等学校(北海道)と青森明の星高等学校の一戦も接戦に。終盤に青森が逆転し、1点差で勝利をつかみました。

 

続く2回戦。
青森明の星高等学校は優勝候補・三重高等学校に挑みましたが、三重高の攻撃力の前にパーフェクト負け。
作新学院高等学校も北海道芽室高等学校と対戦し、健闘むなしく敗退となりました。
大阪府立水都国際高等学校と開成学園高等学校の対戦は、序盤からリードを奪った開成高がそのまま勝利。
三重県立上野高等学校と三重県立伊賀白鳳高等学校の同県対決は、上野高が主導権を握り、伊賀白鳳高が追い上げる展開に。終盤、上野高の下村主将が長距離の合わせ球で相手3球をアウトボールにする好プレーを決め、勝負を決定づけました。

準決勝、開成学園高等学校が見せたビッグプレーと惜敗

↑ 後半、連続プレーで北海道芽室高等学校を追い詰めた開成学園高等学校

 

 

準決勝。
北海道芽室高等学校と開成学園高等学校の一戦は、芽室高がリードする展開で進みましたが、後半に試合が大きく動きます。
開成高は第1ゲート後方・第1ライン際からスライドタッチで第2ゲート前へ進出。第2ゲートを通過すると、第3ゲート周辺に固まっていた芽室のボールにロングタッチを決め、3球をアウトボールにする圧巻の連続プレー。2点差まで詰め寄りました。
しかし、その後は芽室高が冷静に立て直し、開成高の反撃を振り切りました。

 

もう一方の準決勝、三重高等学校と三重県立上野高等学校の対戦は、三重高が得意の早い攻めで主導権を握ります。後半、上野高が一気の第2ゲート通過などで粘りを見せましたが、最後は三重高が勝利しました。

決勝戦は実力校同士、最後まで勝敗の分からない大熱戦に

↑ またぎ打法による正確なプレーと早い攻めが光った三重高等学校

 

 

決勝戦は、先攻・三重高等学校、後攻・北海道芽室高等学校という優勝候補同士の顔合わせ。
三重高が早い攻めで第2ゲート周辺にボールを集めると、芽室高も第2ゲートを奪い返すなど、序盤から一進一退の攻防が続きました。

 

試合後半、残り約9分、9-7で三重がリードする状況から芽室高が反撃。
第1ゲート後方付近にいた8番・浮田選手が、前方の味方ボールにスライドタッチして第4コーナー方面へ進出。相手3球をアウトボールにする鮮やかなプレーで流れを引き寄せます。
その後、互いに1点ずつを追加し10-8と、なおも三重が2点リード。
しかし残り30秒、芽室高の最終打者・10番の中野主将が第3ゲート後方ライン際から、第3ゲート右脚付近の味方ボールにスライドタッチ。ゴールポールに近づくと、スパーク打撃で見事に上がりを決めて10-10の同点に。
内容勝ちにより、北海道芽室高等学校が第12回大会以来、2回目の優勝を果たしました。

 

なお、同時に行われた3位決定戦では、三重県立上野高等学校が開成学園高等学校に勝利。初出場ながら初入賞という快挙を成し遂げました。

↑ 同点内容勝ちで2回目の優勝を決めた北海道芽室高等学校

 

 

撮影/伊藤 守

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